以上のページより、読み取れることは...
とりあえず自分で発注して作成するのが目的だったので、簡単なものを発注することにし、 ByteBlasterMVを自作してみることにした。
■ 前置き:EAGLEの設定参考文献によるとスクリプトファイルeagle.scrは起動時に自動的に読み込まれる。なのであらかじめEagleで使いそうな値をセットしたeagle.scrを作成してみた。今はこの設定で使ってみている。
■ その1:ライブラリの作成回路図はByteBlasterMV Parallel Port Download Cable Data Sheet からひっぱって来る。部品はコネクタ2個とチップ1個と抵抗。秋葉原で部品を集めてからフットパターンの資料をネットで調べて一から作成した。まずフットパターンを書き、続いてシンボルを書き、デバイスとしてそれらを登録する。EAGLEによるプリントパターン自動作成を参照しながら作成した。 ちなみにシンボルやパターン上の>NAME(tNames)はU1とかR2とかC3とかの部品番号に、>VALUE(tValues)は10kとか100pとかの抵抗値、コンデンサの値に変換される。
Olimexで発注するつもりだったので、最初からシルク、ドリルはOlimex標準のものにした。フォントばっかりに気を取られて単純な線を10mil以下にしてしまい、発注時にしっかり5$取られることになってしまった(ダサい)。ライブラリの部品ができたら、一度パターンに配置してDRCにかける。間違いはないと思うが、DRCかけとくと安心できる。またそれを印刷して、フットプリントをチェックしてみる。ハンダ付けできそうだったらよいと思う。
これは次回作のパターン
仕事で使うのであれば、部品は既存のところからコピー&ペーストするのが、いいと思われる。今回は操作を覚える目的もあったので1個1個ライブラリを自作してみた。
■ その2:回路図の作成ライブラリがある程度できたらシンボルをならべて回路図にする。今回はReferenceとなる回路図どおりに入力していく。気をつけるポイントは時々つながって欲しいところがつながっていなかったりすること。 showコマンドで確認する。もし重なっていてしかしつながっていなかったら、NAMEコマンドでネットの名前を変更する。同一の名前を持つNETは回路図上でつながっていなくてもパターン上ではつながっている(いい例はGND)。
■ その3:レイアウトの作成(アートワーク)アートワークは楽しい(昔は苦手で苦しんでいたのだが...)。レイアウトの師匠のお言葉を借りる「ロジックお絵かき」。そんなわけで回路図で接続されている個所はパターン上でもつながっている、引いていないところはunroutedで表示される。明らかにつながっていなければいけないところで、パターンで表示されていないところは回路図のネットをSHOWコマンドでチェックする。いちおう基本は例えば1層は縦に引き2層は横に引く()とか、電源は太く(線幅1mmで大体1Aだそうだ)クロックにわ気を使う。残る場所はGNDで囲む。表と裏にGNDがあったらVIAをたくさん打ってインピーダンスを下げる等、定石は存在するが練習するなり美しい基板で研究するなりエンジニアリング的な鍛錬が必要とされるようだ(筆者も精進して美しいレイアウトが書ける人になりたい)。 仕上がったらe電子工房さんのsetabc.scrで反転防止のテキストを挿入する。
ちなみに今回コネクタ関係のドリル穴はDrill=39,Diameter=59で作成した(結果的に穴サイズはピッタリ、Diameterは微妙にセマい。のでDiameterをもう少し増やした方がいいカモしれない)
■ その4:発注処理(Olimexとのやり取り)参考サイトを参考に.BRDファイルとREADME.TXTをZIPで固めてメールで送る。README.TXTは以下のようにした。また住所の書き方はGoogleで調べたりした。一枚の生板から複数の基板を割り当てる「面つけ」の英語訳は"panelize"でした。
1. Name: Taizo Kusunoki 2. Company: D3Services 3. Billing address: 01-2-#345, xxxxxx X-chome,Nerima-ku,Tokyo 179-0000 Japan 4. Shipping address: 01-2-#345, xxxxxx X-chome,Nerima-ku,Tokyo 179-0000 Japan 5. Shipping option: airmail 6. Order: DSS 1 pce 7. Notes: File name is mvClone.brd,it is no err with 10mils.dru, please panelize as many as possible. email:taizo@digientity.com
そうするとpdfでPOフォームが簡潔な返事とともに送られてくる。
attached is your po form Thanks Olimex ----- Original Message ----- From: "Taizo Kusunoki/D3services"To: Subject: I would like to order PCB > Dear Sir: > > I would like to order PCB, which is described in attached file. > As I order your service at first time, so if there is any problems, > please let me knows. > > Thank you > > --- > D3Services > Taizo Kusunoki[taizo@digientity.com] Tel: 81+XX-XXXX-XXXX > Web: http://www.digientity.com/d3services/ (Japanese only) >
POフォームを見てシルクが10milに満たない個所があることに気づく。直してもういっかいって大丈夫か?と問い合わせると、ダメ早くPO送れとのつれない返事。つまり(まぁ当然ではあるが)OLIMEXにメールした時点でチェックをお願いしますと注文したも同然な状態になる。中途半端な状態で送りつけたりOlimexにチェックだけしてもらおうとするときっと宜しくないと思う。(以下OLIMEXからのメール)
files re-processing cost $5 as written on our web, so you don't benefit anything from this operation please send po form as is to speed up your board delivery, next time send board with correct silkscreen Olimex
PO(PURCHASE ORDER)に必要なことがらを記入して国際FAXする。名前、住所、電話番号とE-mailを埋める。 "Best time for contact"は空欄のままにした。クレジットカード情報で"Name of the issuer:"っていうところがわからなかったのでカード会社の名前を書いた。
■ 完成、結果とその反省Olimexから荷物が届く、こんな感じです。
郵便
基板
実装後
いちおう簡単な基板なので、うまく動いてそのままFPGAのコンフィグに使っています。パターンの精度は評判通りだと思います。使い方は慣れたので現在第二段を作成中です。(余談ですが、その道うん十年のお世話先の社長に見せるともっと小さく作れないの?とのご指摘。最初だったから、ものすごくルーズにパターンを書いたのでこうなりました、うーーん)